自分自身が欲しいと思う器を適正な価格で。
日本の陶器業界ではあまり例のない、
異なる地域・窯元・陶芸作家たちと共に、
「ル・スール(たった一つの)チーム」として
新しい商品作りに挑戦してまいりました。
今後も陶器に夢と情熱を込めて、
土もの陶器の持つ魅力を国内外に発信することに挑戦します。
有限会社イン・ザ・ムード
代表取締役
三好 富博
唯一無二の伝統を創り出す
「人は 土から生まれ 土に還る」と言われます。
土から作られる陶器は、触れると不思議とあたたかみを感じ、手になじみます。
イン・ザ・ムードは古都京都育ち。雅な商品群と芯のあるものづくりがファンを虜にしています。
創業当初から全国の窯元を訪ね歩く中で、安価な商品や外国製品の影響を受ける生産者の様子を見てきました。ものづくりに意欲を持ち、陶芸家を目指す若い職人も、量産品など決まった製品しか作れずモチベーションは下がり、ついには新しいものや感性を活かしたものが作れなくなってしまう現状。そして現場には閉塞感が漂い、機械化の影響も受け、ついには窯の火を消してしまうような状況もありました。
このような悪循環を断ち、若い職人の育成や本来のものづくり、魅力ある陶器市場のためにわれわれが挑戦したのが「世界に1つだけしかない」ブランドの立ち上げです。
「決められた完成品はつくらない」
土に慣れ親しみ、生業として生きる窯元の陶芸家たちと企画段階から一緒に取り組み、使う人に愛される、オリジナリティ溢れる製品作りへの取り組みを始めました。
それは決してクレームがでないことに注力した製品作りではありません。決められた完成品を機械的に作るのではなく、陶芸家が感性で練り、ろくろを挽き、色を付け製作します。
無限の色で奏でる
「世界に1つだけしかない」ブランドの立ち上げの提案をした時、同じものを作るという作業をこなしてきた陶芸家たちは、大量生産とは対極にある「自由な」ものづくりに当初戸惑いました。
真逆のものを作るという感覚の切り替えがすぐにできなかったのです。
しかしその後個々の努力によって、環境ゆえに蓄積してしまった既成概念を崩し、試行錯誤を繰り返し、本来の、感性でものを生み出すことへの情熱を取り戻すことで活気ある作業場へと変貌し、人も成長していきました。
そしてさらにこの「ル・スールチーム」は、日本の伝統的な習慣においては交わることのなかった異なる窯元・産地の作家がチームとなり、定期的に集まってミーティングを行っています。
技法をはじめとする様々な情報交換が行われ、商品の企画開発に活かしています。
陶芸家たちの技術も素晴らしく、ろくろでは形成しにくいとされるアシンメトリー作風もこの「ル・スール」商品で披露しています。
想いが海を渡る
2013年、初めて海外の展示会にル・スールがデビュー。ドイツでの様々な国のお客様との出会い。
オーストラリア最大手のティーショップT2様からのル・スール採用を皮切りに、オーストラリア、ニュージーランド、イギリス、ドイツ、オーストリア、モナコ、スペイン、アメリカ、台湾、シンガポール、韓国などに展開される。この頃から海外のお客様からのお問い合わせも増え始めました。
終わらない挑戦
日々の生活で欠かせない器には、それぞれの役目や用途があります。
その中でも、自分のためだけのオリジナルの品は愛着がわき、また同じものはないという感覚から壊れないように大切に扱います。
物に執着しない、使い捨てに慣れてしまった現代の精神にはとても大切な感覚です。
イン・ザ・ムードの製品は、これからも私達のライフスタイルの奥深くに、「たったひとつ」しかない特別な思いを届けてまいります。